真宗佛光寺派 本山佛光寺

おときレシピ

今月のおとき

Vol.81「ふろふき大根」

 まだまだ寒い日が続く中、体を温めるものをいただくと、体だけでなく心までほっこりと温かくなるように感じます。今回ご紹介するふろふき大根もそのひとつ。お出汁をたくさん吸った大根を、息をはふはふさせながらいただくのは寒い時期ならではの醍醐味ですね。
 さて、ふろふき大根といえば普段は田楽味噌でいただくのが定番ですが、今回はお出汁を取るときに使った昆布と椎茸、大豆で作った佃煮をのせてみました。無駄を出さないようにと思って作ったものですが、出汁の味との相乗効果で実に味わい深いひと品になりました。ぜひお試し下さい。

材料(2人分)

  • 昆布…5㎝四方
  • 干し椎茸…1枚
  • 乾燥大豆…10粒
  • 大根…2切れ(胴の中ほどの柔らかい部分/3.5㎝厚さの輪切り)
  • 米の研ぎ汁…カップ2
  • 水…3カップ
  • 塩…ひとつまみ
  • 薄口しょうゆ…小さじ1/2

【田楽味噌】

  • みそ…大さじ1
  • 砂糖…大さじ1
  • 酒…大さじ1/2
  • みりん…大さじ1/2

【佃煮】

  • 出汁を取ったあとの昆布、椎茸、大豆
  • ごま油…大さじ1/2

【A】

  • 砂糖…大さじ1
  • 酒…大さじ1
  • 醤油…大さじ1
  • みりん…大さじ1/2

作り方

  1. 鍋に水、昆布、干し椎茸、乾燥大豆を入れ、弱火にかける。30分火を加えたら火を止め、昆布、椎茸、大豆を取り出しておく(この三種は後に使う)。
  2. 大根は3.5㎝厚さの輪切りにし、皮をむく。片面に包丁で十文字に切り込みを入れる。
  3. 鍋に2を切り込みを下にして入れ、米の研ぎ汁を入れ強火にかける。沸騰したら弱火にし、30分間さらに煮る。
  4. 鍋に出汁、3の大根を入れる。塩、薄口しょうゆを加えて、中火にかける。沸騰直前で弱火にし、20分煮る。
  5. 大根を器に盛り、田楽みそと佃煮をのせる。

【田楽味噌】

  1. 鍋に調味料を合わせ、ゴムベラなどで混ぜ合わせてから中火にかける。沸いてきたら少し火を弱め、ヘラで鍋底を混ぜながら4~5分ほど火にかける。

【佃煮】

  1. 材料をすべてみじん切りにする。
  2. 中火で熱したフライパンにごま油を引いて1を炒める。
  3. 2に、Aを入れて、水分が無くなるまで中火で炒める。

(ワンポイント)
 米の研ぎ汁で大根を下ゆですると、アクが取れ、大根が白く仕上がります。

【監修】青江覚峰
 一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
 カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。

(機関紙「ともしび」令和6年3月号より)

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