おときレシピ
今月のおとき
Vol.79「里芋の唐揚げ」
旬のものは、さすがに旬と言われるだけあって実に多くの量がお店に並びます。そのため古くから、煮る、焼く、 蒸す、揚げる、生のままいただくという5つの手法を使い、飽きない工夫をしています。
そんなことを考えながらも、少しでも楽をしようと思ってしまうのが人間の性(さが)。例えば、いただいた里芋で煮物を作っても、量が多ければどうしても余ってしまうものです。冷蔵庫で保存しても、できたてと違い冷えた煮物はお弁当に入れる以外なかなか出番がありません。
そんなときには、軽く片栗粉をまぶして唐揚げにしてみましょう。煮た里芋の柔らかさに揚げ物の食感や香ばしさも加わって、余り物が別のごちそうに生まれ変わります。
材料
- 里芋…4個
【A】
- 砂糖…小さじ1
- 薄口醤油…大さじ2
- みりん…大さじ2
- 昆布出汁…200㏄
- 片栗粉…適量
作り方
- 里芋は上下を少し切り落とし、切り口から縦に皮をむく。
- ボウルに里芋、塩(分量外:大さじ1/2)を入れ、よくもみ込み、水を2~3回取り替えながら水がほぼ透明になるまで水洗いをする。水気を切り、ぬめりを取る。
- 鍋に里芋を重ならないように並べ入れ、米の研ぎ水(分量外)を里芋がひたるくらいまで加える。中火にかけ、煮立ってから更に3分程煮て、ザルにとって水気を取る。
- 弱火にし、ふたをして15分程煮る。ときどき鍋をゆすりながら里芋をころがす。
- 4とAを鍋に入れ、中火にかける。ふつふつとしたら弱火にし、落し蓋をして15分程煮る。里芋に竹串がすっと通るくらいやわらかくなれば、そのまま出汁ごと密閉容器に入れ、冷やす。
- 冷えた5を取り出し、キッチンペーパーでよく水気をとり、全体にまんべんなく片栗粉をまぶす。
- 170度に熱した揚げ油(分量外)で周りが色づくまで揚げ、盛り付ける。好みで青海苔をかける。
(ワンポイント)
里芋を触った際に手が痒くなったときは、酢水(水200㏄に対して大さじ2)に手を付けるとかゆみが治まります。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」令和5年12月号より)
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