おときレシピ
今月のおとき
Vol.72「じゃがいものスリ流し一休寺ソース」
一休寺納豆。それは、京田辺にある一休寺で今でも作られている寺納豆です。
納豆という名前ですが、一般に想像される糸をひくものではなく、中華料理で使われる豆鼓のような、豆の形を残した濃い味と香りの味噌のようなものです。
一休寺という名前からもわかるように、この一休寺納豆は一休さんに縁があります。その昔、一休宗純が作り方を残し、今でも住職たちが手作りし、その製法が今も伝わっています。これは本当にすごいことです。
人間誰しも面倒になったり、やる気を失うことはあります。
どこかで数年間、この味噌が作られなかったら、もしかしたら令和の今、その製法が失われているかもしれません。
決していい時代ばかりが続いたわけではないでしょう。荒天、天変地異、争い事など様々なことがある中で歴史が紡がれる。そのことこそが何より尊いと感じます。
材料
- じゃがいも…1/2個
- 昆布出汁…1カップ
- 豆乳…1/2カップ
- 塩…少々
【一休寺納豆ソース】
- 一休寺納豆…大さじ1
- 昆布出汁…大さじ1
作り方
- じゃがいもは皮付きのままたっぷりの熱湯で15〜20分茹で、熱いうちに皮を向き、粗熱を取る。
- ミキサーに1、昆布出汁、豆乳、塩を入れ、なめらかになるまで撹拌し、冷蔵庫で冷やす。
- すり鉢に一休寺納豆ソースの材料を入れ、すりこ木でなめらかになるまでよくする。
- 器に2を入れ、3をその上に少量かける。
(ワンポイント)
一休寺納豆がうまくなめらかにならないときは少量のオリーブオイルを加えると良い。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」令和5年4月号より)
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