おときレシピ
今月のおとき
Vol.70「じゃがいものガレットいちじくのソース」
ガレットとはフランス料理の一種で、丸くて平たい料理やスイーツ全般を指します。日本ではそば粉を挽いてクレープ状にして焼き、卵やチーズ、あるいはフルーツや生クリームをのせて巻いたものが有名ですが、本来は円形に平たくのばしたものを広くガレットと呼ぶそうです。
最近の世の中はとかく「〇〇は〇〇である。〇〇でないものは〇〇でない」と叩かれがちなように思います。物事へのこだわりが大事な場面もあるものですが、なんでもかんでも「こうでなければいけない、こうでないものは認めない」となってしまうと窮屈ですし、自分の視野を狭めることにもなってしまいます。
それよりは、どんな食材でつくって何をのせても、丸くて薄ければOK!というおおらかさが実に心地よく感じられます。円形という形も、いかにも角がなくていいですね。
仏教にしても、念仏もあれば坐禅もある、籠山行もあります。入り口や見え方は違ったとしても、どれも仏教。そんな懐の深さも仏教の魅力だなと思うのです。
材料(2人分)
- じゃがいも…200g
- 塩…少々
- 胡椒…少々
- オリーブオイル…大さじ1
【ソース】
- ドライいちじく…20g
- ドライトマト…5g
- 塩…ひとつまみ
- 白ワイン…大さじ2
- オリーブオイル…大さじ1
作り方
【ソース】
- ドライいちじく、ドライトマトをみじん切りにする。
- フライパンにオリーブオイルと1を入れ、弱火にかける。ジリジリと音がしてきたら塩、白ワインを入れ、全体をよくかき混ぜながら炒める。
- ワインが沸騰してから3分ほど炒め、ジャム程度の柔らかさになったら密閉容器にとる。
【ガレット】
- じゃがいもをたわしでしっかりと洗い、皮ごと千切りにし、水にさらしておく。
- ザルに取り、しっかりと水気を切り、塩・胡椒を全体にふりかけ、よく混ぜてから更に5分ほど置く。
- フライパンにオリーブオイルを入れ、2を薄く平たく円形に入れてから中火にかける。
- 両面がこんがりとするまで各5分ほど焼き、パリパリになったら皿に盛り、いちじくのソースを全体的に塗る。好みでベビーリーフ、トマトを添える。
(ワンポイント)
ガレットを焼くときにうまくまとまらない時は、塩・胡椒とともに片栗粉小さじ1程度を加えると良い。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」令和5年1月号より)
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