おときレシピ
今月のおとき
Vol.59「ローストカリフラワーの梅ソース」
カリフラワーとブロッコリー、色の違い以外なんの違いもない。そんなふうに考えていた時期がわたしにもありました。
子どもの頃、これらが給食で出てくる時、緑の方、白い方、という呼び方で友達と呼び合っていたことを今でも覚えております。しかしいつからでしょうか? ブロッコリーにはブロッコリーの、カリフラワーにはカリフラワー味が、香りがあることに気づいたのは。最近はっきりと言えることはブロッコリーは茹でると私好み。カリフラワーは油と合わせると私好みになります。
これはあくまでも好みの問題です。しかし、その好みこそが自分が自信を持って言うことのできるものになるのではないでしょうか?
今の時代、SNSなどが広がり、好き嫌いなどを言えば「ただの感想」と揶揄されてしまいますが、ただの感想、大いに結構だと思います。
悟ることの難しい私たちが自信を持っていえることが、この好き嫌いという主観なのです。
準備・材料(2人分)
【準備《煎り酒を作る》】
- 酒…200cc
- 梅干し(塩辛いもの)…2個
- 作り方
(1)梅干しを梅肉と種とに分け、種は捨てずに残しておく。
(2)梅肉と酒を鍋に入れ弱火にかける。
(3)全体が1/2まで煮詰まったら火を止め、ザルで梅肉を漉して煎り酒と分けておく。
【材料】
- カリフラワー…1/2
- オリーブオイル…大さじ3
- 塩…ひとつまみ
- 煎り酒…大さじ2
- 煎り酒を作る際に漉した梅肉…2個分
- わさび…少々
作り方
- カリフラワーを縦半分に切り、両面に塩を振り、断面を下にしてオーブン対応のフライパンに入れ、オリーブオイルを注ぐ。
- 中火にかけ、両面に軽く焦げ目がつくまで焼く。
- 180度に余熱したオーブンに2をフライパンごと入れ、10分焼く。
- 煎り酒で使った梅干しの種を割り、中の天神さん(種子)を取り出す。天神さんと漉した際に残った梅肉を包丁でよくたたき、煎り酒、わさびと合わせる。
- オーブンから取り出し、再び中火にかけ、4を全体によく和え、器に盛る。
(ワンポイント)
煎り酒を作る際、火が強いと酒に引火してしまうので、時間がかかっても弱火で火を入れた方がいいです。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」令和3年12月号より)
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