おときレシピ
今月のおとき
Vol.57「豚汁もどき」
お麩には様々な種類があります。
昨今のこの状況でなかなか遠出も叶いませんが、以前は旅行に行くと、その地域特有のお麩を探し求めるのが常でした。北陸や新潟では車麩、滋賀に行けば丁字麩、京都なら生麩といった具合です。原材料はそれほど変わるものではないのに、それぞれに個性豊かな見た目で、料理してみれば実に食感も多様で心を踊らせたものでした。
さて、今回ご紹介する仙台の揚げ麩はその名の通り揚げてあるため、非常にコクがあり満腹感が得られます。まるでお肉を噛むようなもっちりとした食感も特徴。それをいかし、今回は豚汁もどきの豚肉の代わりに使いました。
少し気が早いようですがこれから来る寒い季節に向けて、レパートリーの一つに加えてみてはいかがでしょうか。
材料(2人分)
- 仙台麩…3個
- 里芋…2個
- にんじん…30g
- 大根…32g
- しめじ…20g
- こんにゃく…20g
- ごぼう…10g
- 絹ごし豆腐…1/4丁
- さやえんどう…1枚
- 昆布だし…2カップ
- 味噌…大さじ2
作り方
- 仙台麩は、ぬるま湯に10分ほど浸け、戻しておく。柔らかくなったら食べやすい大きさに切る。
- 里芋はよく洗って皮をむき、面取りをする。にんじん、大根は皮をむいていちょう切りにする。しめじは石づきを切り落としておく。こんにゃくは短冊切りに、ごぼうはスライスする。豆腐は大きめのさいの目切りにする。さやえんどうはすじをとり、下茹でをする。
- 鍋にだしを入れ中火にかけ、根菜を入れる。沸騰したら弱火にし、こんにゃくとしめじを加え、10分ほど煮る。
- 里芋に火が通ったら、豆腐と仙台麩を入れ、味噌を溶き入れ、火を止める。
- 器に盛り、さやえんどうを飾る。
(ワンポイント)
仙台麩が手に入らなければ他のお麩を使っていただいても構いません。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」令和3年10月号より)
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