真宗佛光寺派 本山佛光寺

おときレシピ

今月のおとき

Vol.55「茄子の利休汁」

 きゅうじるという名の由来はかの千利休。利休がたいそうな好きだったことから、胡麻を使ったしるものを「利休汁」と呼ぶようになったそうです。
 人の名前や地域の名前が食材や料理の名前に用いられる例は少なくありません。有名なところでは、さつまいもを指す「丸十(まるじゅう。名産地・薩摩藩の家紋が丸に十字だったことから)」や、アサリのみご飯をふかがわめしと呼んだりなどが挙げられます。また、もはや通り名ではなく地域の名前が食材の名称そのものに取って代わったものとしては、貝の「あおやぎ(もとはバカ貝と呼ばれていたが、千葉県の青柳村が特産だったことから青柳と呼ばれた)」などの例もあります。
 それにしても、胡麻という、どこでもちょうほうされるものに名を残すあたり、「千利休」というネームバリュー、すなわち人物の偉大さに改めて感じ入るものです。

材料(2人分)

  • 昆布だし…400㏄(2カップ)
  • なす…1本
  • 白すり胡麻…5g(小さじ1)
  • みそ…15g(大さじ1)
  • サラダ油…適量

作り方

  1. 鍋に昆布だしを入れ、中火にかける。ふっとう直前で火を消してみそを溶く。
  2. なすは輪切りにして飾り包丁を入れ、水にさらしアクを抜く。
  3. フライパンに油を熱し、水気を拭いたなすの両面を焼く。
  4. お椀に3を入れ1を注ぎ、白すり胡麻を全体に振りかける。

(ワンポイント)
 茄子を切るときは鉄の包丁ではなくステンレスのほうが色が変わりにくいですよ。

【監修】青江覚峰
 一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
 カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。

(機関紙「ともしび」令和3年8月号より)

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