おときレシピ
今月のおとき
Vol.34「空也蒸し」
このお料理は、念仏者でもある空也上人の名を冠した料理です。「空也蒸し」といって、卵の代わりに豆腐などを用いてつくる茶碗蒸しがそれです。
空也上人といえば、そのお姿を象った立像が有名です。南無阿弥陀仏の名号を称える姿を表すために阿弥陀さまを六体、口から出しているというユニークな形状をしています。
信心というものは目に見えないものでありますが、こうやって念仏をとなえる様子を可視化することで、教えが伝わりやすくなるという一面もあるかもしれません。
この空也蒸しには、南無阿弥陀佛を表すように人参と大葉を6つあしらいました。
材料(2人分)
- 絹ごし豆腐…150g
- 長芋…100g
- 大葉…2枚
- 人参…少々
- 水溶き片栗粉…大さじ2
【A】
- 片栗粉…小さじ1
- 薄口醤油…小さじ2
【B】
- 出汁…1/2カップ
- しょうゆ…大さじ1
- みりん…大さじ1.5
作り方
- 絹ごし豆腐の水気をよく切り、ミキサーでペースト状にしておく。
- 長芋は皮を剥き、すり鉢ですりおろし、Aと1を加えよく混ぜる。
- 茶碗に2を入れ、蒸し器(中火)で7~8分蒸す。
- 人参を千切りにし、1分ほど湯がいておく。大葉は千切りにしておく。
- 小鍋にBを入れ中火にかける。沸騰したら弱火にし、5分してから水溶き片栗粉を加え、よく混ぜ合わせる。
- 3に5をかけ、人参と大葉を添える。
(ワンポイント)
上のあしらいは季節によって菊にしたり、茸にしたりとお楽しみいただけます。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」令和元年7月号より)
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