おときレシピ
今月のおとき
Vol.28「煮豆腐東西キノコあんかけ」
「料理をしている」と言うと「やっぱり和食ですか?」とよく聞かれます。「いえ、お寺のご飯です」と言えば「あぁ!和食なんですね」と。
和食というカテゴリに入れられると、その他の世界に飛び込んではいけないような、なんだかもやもやとした気持ちになります。
さて、この時代、世界はものすごく狭く小さくなっていると感じます。私の住む浅草には、毎年海外から本当に大勢の旅行者が訪れます。雷門や浅草寺のあたりを歩くと、日本語よりも外国語のほうが多く聞かれるように感じるほどです。
せっかくそんな時代だからこそ、どこの国の料理という固定の認識にこだわるのはもったいない気がするのです。
今回は、手元にある食材を自由に組み合わせて料理をしてみようと考え、イタリアの秋冬の食材、ポルチーニ茸をつかったあんかけを作りました。和食だから、お寺だからという先入観から離れ、多彩な組み合わせを楽しむきっかけになれば幸いです。
材料(2人分)
- 絹ごし豆腐…1/2丁
- 舞茸…1/2パック
- 椎茸…2個
- しめじ…1/2パック
- 乾燥ポルチーニ茸…5グラム
- 人参…3センチ程度
- 大葉…2枚
- 昆布…3センチ四方程度
- 醤油…大さじ1
- 酒…大さじ2
- 水…200cc
- 片栗粉…大さじ1
作り方
- 水に昆布とポルチーニ茸を入れ、1時間ほど置き、弱火にかける。沸騰直前に火を止め、昆布を千切りに、ポルチーニ茸は食べやすい大きさに切る。
- 人参は千切りにし、その他のきのこ類は食べやすい大きさに切っておく。
- 豆腐を食べやすい大きさに切り、2のきのことともに1に入れる。醤油、酒を加え、落し蓋をして弱火で15分ほど煮る。
- 片栗粉を大さじ2の水でよく溶き、3に入れ、よくかき混ぜ、1分ほどさらに火を加える。その後盛り付け、刻んだ大葉をのせる。
(ワンポイント)
この季節、きのこはいろいろな種類が取れますのでどんなものを入れても美味しいです。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」平成30年11月号より)
このホームページは「本山佛光寺」が運営しています。ホームページに掲載されている画像の転用については一切禁止いたします。また文章の転載についてはご連絡をお願いします。