おときレシピ
今月のおとき
Vol.22「独活と筍の香ばし餡かけ」
雪が解け、暖かい日が続くとホッとします。山では雪解けを待っていたかのようにフキノトウやタラの芽などの山菜が芽を出しはじめます、この時期とくに重宝するのがウド。「ウドの大木」などと言われています。
ウドの茎は、地上に出る前の若芽の時は食用になりますが、大きくなってしまうと、高さ2メートルほどにもなるのに柔らかくて弱いため、建築資材などには使えません。このことから、ウドを人間にたとえ、役立ずな者を意味するようになりました。
とは言え、食用のウドは役に立たないどころか、旬の味覚として非常に使いやすい食材です。根に近いどっしりとした部分は揚げ物や煮物に、先の柔らかい芽のほうは天ぷらや和え物に、皮はきんぴらにしていただける、まさに万能選手なのです。
今回は出汁と合わせて温かくほっとする一品に仕上げます。
材料(2人分)
- 山ウド…2分の1本
- たけのこ(水煮)…小1本
- 椎茸(水で戻したもの)…1枚
- おせんべい(小)…1枚
- 三つ葉…少々
- 片栗粉…小さじ1
【A】
- 出汁…200cc
- 酒…大さじ1
- 醤油…大さじ1
- みりん…大さじ1
作り方
- ウドの皮を剥き、1.5センチの短冊に切り、酢水につけておく。たけのこも同様に短冊に切る。椎茸は千切りにする。
- 鍋に出汁を入れ、中火にかける。沸騰直前に弱火にし、椎茸、たけのこ、ウドとAを入れ、中火にかける。
- 再度沸騰直前になったら弱火にし、3分煮る。水溶き片栗粉を入れ、よくかき混ぜ、透明になったら器に盛り、切った三つ葉と細かく砕いたせんべいを散らす。
(ワンポイント)
おせんべいはできるだけ細かく砕くと食感が良くなります。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」平成30年4月号より)
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