おときレシピ
今月のおとき
Vol.14「万願寺とうがらしの揚げ酢びたし」
お寺の料理は野菜が中心となり、自然と煮物が多くなり、脂分が不足しがちになります。夏になると火を扱うのが億劫になり、さらに油不足が顕著になります。そこで、適度な油分を摂りつつも、お酢を使ってあっさりと仕上げた万願寺とうがらしの揚げ酢びたしをご紹介します。
万願寺とうがらしは、夏野菜らしく色合いも鮮やかな緑色。赤いパプリカなどと一緒に浸せば見た目にも楽しく作れます。
夏野菜は水分を多く含んでいると同時に、はっきりとした色合いも特徴です。食欲が落ちがちなこの季節、色鮮やかな食材を用いることで、視覚からも食欲を刺激することが期待できるでしょう。
食べるという、自分の体を作る基本的な行為だからこそ、それに真摯に向き合い、いかに美味しくいただくかを考えるとき、色彩も大切な食事の要素なのです。
材料(2人分)
- 万願寺とうがらし…6本
- お酢…大さじ1
【A】
- 水…1カップ
- 醤油…60cc
- 砂糖…大さじ1
- 酒…大さじ1
- みりん…大さじ1
- 昆布…3センチ四方
作り方
- Aを鍋に入れ、弱火にかける。沸騰直前になったら火を止め、冷ましておく。冷めたらお酢を加える。
- 万願寺とうがらしの表面に楊枝で数カ所穴をあけ、170度の油で2~3分あげる。
- あげたての熱いまま1の中に入れ、半日冷蔵庫に置く。
(ワンポイント)
万願寺とうがらしを揚げるときはしっかりと楊枝で穴を開けないと油がはねてしまいます。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」平成29年7月号より)
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