おときレシピ
今月のおとき
Vol.8「報恩講の炊き合わせ」
以前、北陸の方に教わったお料理がこちらの料理です。
大きな円形を笠に見立てた椎茸、ごぼうは杖、厚揚げは草履と、野菜の形状や風合いをいかし、越後(新潟)に遠流に処せられた親鸞聖人の旅装束を模しているそうです。
私のお寺の報恩講では、親鸞聖人が好んだあずきを使った料理とともにこの炊合せをいただきます。念仏を称えることを禁止され、流罪に処されたことを法難として受け止め、生きる力にされた親鸞聖人のことを思いながら大切にいただきましょう。
材料(2人分)
- 人参…50g
- 生しいたけ…2枚
- ごぼう…50g
- 厚揚げ…1/2枚
【A(合わせ調味料)】
- 出汁…1/2カップ
- 砂糖…小さじ1/2
- 醤油…大さじ1.5
- 酒…大さじ1
- みりん…大さじ1
作り方
- 人参は乱切りにし、面取りをしてから下茹でをする。しいたけは石づきの硬いところを切り落とす。ごぼうは皮をこそげ落とし、5センチ長さに切り、下茹でする。厚揚げは4枚に切り、湯通しをする。
- 鍋にAと1の材料をすべて入れ、中火にかける。沸騰直前で弱火にする。さらに10分ほど煮たら盛り付ける。
好みで湯がいた三つ葉を飾る。
(ワンポイント)
人参を丁寧に面取りをすると口に入れた時に優しい口当たりになります。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」平成28年11月号より)
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