おときレシピ
今月のおとき
Vol.5「冬瓜の梅炊き」
夏の野菜でありながら冬の文字が入る冬瓜。冬まで貯蔵できることからその名がついたとか。
今回ご紹介するのは、あっさりして癖の少ない冬瓜に爽やかな毎年お寺で漬けている梅の味わいを合わせた冬瓜の梅炊きです。癖がないゆえに他の食材とぶつかることなく、梅干しのような強い味もすっと受け入れるのが冬瓜の持ち味。
私たち僧侶の衣は白と黒。何にも染まる白と、何にも染まらない黒(墨)。冬瓜はまさに白の役割の野菜です。
材料(2人分)
- 冬瓜…300g
- 水…1カップ
- 昆布…3cm×5cm一枚
- 梅干し…2個
- 塩…適量
- 水溶き葛粉(なければ片栗粉)
作り方
- 翡翠色の部分が残るように薄く冬瓜の皮をむき、7mmの厚さの短冊切りにする。
- たっぷりの湯(分量外)を沸騰させ、冬瓜を5分ほどゆで、すぐに水に晒してあら熱をとる。
- 梅干しの種を取り、よく叩く。昆布は柔らかく戻してから千切りにしておく。
- 鍋に水と3を入れ、中火にかける。沸騰したら弱火にし、水溶き葛粉を加える。味が薄ければ塩を足し、2の冬瓜を加え、再度沸騰したら盛り付ける。
(ワンポイント)
冬瓜には薄く柔らかい皮の下に硬い皮があるのでそこまで丁寧に剥きます。剥きすぎると、涼やかな翡翠色がなくなってしまうので気をつけましょう。
【監修】青江覚峰
一九七七年、東京浅草生。浄土真宗東本願寺派緑泉寺住職。
カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。NHKをはじめテレビ、新聞などメディア出演も多数。
(機関紙「ともしび」平成28年8月号より)
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